月末にお金が残る見込みでも、その前の支払日に足りるとは限りません。 直近の入出金を日付順に並べ、「最初に不足する日」「期間中の最大不足額」を確認しましょう。まだ確認が取れていない入金は、別のケースに分けて比べます。

制作・発行:株式会社KACHIAGE(AI編集支援)|編集方針

情報確認日:2026年10月21日。本稿の確認表と計算例は当サイト独自の整理で、公的な指定様式や実在企業の事例ではありません。当社は財務・経営の相談サービスを提供し、本文に自社サービスの案内を含みます。第三者の広告リンクはありません。

まず30日程度を、入出金する日で並べる

月次表は先の見通しをつかむのに役立ちます。一方、仕入れや給与の支払いが月の前半にあり、売上代金が月末に入る場合は、月の合計だけでは途中の不足を見落とします。

中小機構J-Net21は、資金ショートが迫る場面では、日単位または週単位の資金繰り表で不足時期と金額を把握する考え方を示しています[1]。

ここでは、まず次の30日程度に絞る方法を提案します。30日は一律の基準ではありません。大きな支払いがその先にある場合は期間を延ばし、支払日が迫っている場合は、表の完成を待たず金融機関などへ相談してください。

基礎となる月次表は資金繰り表の作り方と残高の確認方法をご覧ください。日本政策金融公庫にも資金繰り表の公式書式があります[3]。

架空例:月末はプラスでも13日に不足する

次の例は、1〜30日の入出金を説明するための架空の計算です。単位は万円、開始残高は100万円。1つの決済用口座で管理し、記載以外の入出金・手数料・追加融資・当座貸越はないものとします。

10日と30日の入金は日付・金額の確認が取れている予定です。20日の120万円は相手先への確認前の見込みなので、2つのケースを作ります。確認済みの予定も、実際の着金を保証するものではありません。

  • A:確認済みの入金予定だけを含める。
  • B:未確定の120万円も入ると仮定する。

支払予定は両方に入れます。未確定入金を外す際に、予定されている支払いまで消さないようにしてください。

日付 入出金の内容 Aの残高 Bの残高
開始時点 現預金100 100 100
4日 仕入代金を80支払う 20 20
10日 売上代金50が入る予定 70 70
13日 給与等を100支払う −30 −30
20日 売上代金120の入金見込み・未確定 −30 90
25日 返済・経費等を60支払う −90 30
30日 売上代金100が入る予定 10 130

基本の計算は「直前の残高+入金−出金」です。13日は70−100=−30万円なので、どちらのケースも最初の不足日は13日です。

月末はAが100+150−240=10万円、Bが100+270−240=130万円と、どちらもプラスになります。しかし、途中の最大不足額はAで90万円(25日)、Bで30万円(13日)です。月末の数字だけで判断すると、この違いが見えません。

表のマイナスは、予定どおりの支払いに必要なお金が足りないことを示します。マイナスの預金で支払いができる想定ではありません。また、この不足額は記載した条件の計算結果で、借りるべき金額や安全な残高の基準ではありません。

自社の表には「根拠」と「確認待ち」を残す

出発点には、同じ時点で確認した、支払いに使える現金・預金を置きます。引き出せない資金や、申込中の借入希望額を、使える残高へ足さないようにします。

例えば、日本政策金融公庫の国民生活事業では、融資決定の後に契約手続きがあり、手続きの完了後に送金されます[4]。相談や申込みが済んでいても、入金額と日付の確認は別に必要です。

入出金は「日付・相手先・内容・金額・口座・根拠資料」を1件ずつ記録し、次の区分を添えましょう。区分は本稿の提案です。

区分 記録すること
実績 通帳・明細等で確認した入出金日と金額
確認済みの予定 契約・請求書・相手先への確認に基づく日付と金額、確認日
未確定・確認待ち 不明な内容、確認先、次に確認する日

転記用には次の空欄を使えます。ケースA・Bと対象口座を分けて複製し、同じ日でも入出金1件につき1行で記録します。残高は、その表の開始残高から順に計算します。不明な金額を0円で埋めず、「確認待ち」と残してください。

確認日時:__月__日__時/ケース:A・B/対象口座:____/開始残高:__万円

日付 口座 根拠・確定度 入金(万円) 支払(万円) 残高(万円)
__月__日 ____ ____ __ __ __
__月__日 ____ ____ __ __ __
__月__日 ____ ____ __ __ __

予定を実績に切り替えるときは、同じ入金を両方へ足さないよう照合します。J-Net21も予定と実績を区別し、差を確かめて見通しを考える方法を紹介しています[2]。担当や更新の流れは資金繰り表の更新が止まるときの役割分担で整理できます。

日付の合計が合っても、決済前に3点を確かめる

日末の合計に加えて、実際に支払う場面を確認します。次の表は、日付別の表を使う際の追加チェックです。

確認項目 自社で確かめること
同日の順序 入金と引落しが同じ日なら、支払いまでに着金を確認できるか。入金が先とは決めつけない
支払う口座 会社全体にお金があっても、指定の引落口座に必要額があるか。口座間移動が必要か
休業日・締切 予定日が金融機関の休業日に当たる場合の扱いや振込締切を、契約・利用サービスの案内で確認したか

口座間でお金を移す場合、会社全体の合算表では新しい売上入金になりません。口座別には移動を記録し、全体では二重に増減させないようにします。前営業日・翌営業日のどちらへ動くかも、一律に決めず確認してください。

不足が見えたら、期限と不明点を持って相談する

取引金融機関へ相談する場合は、「いつ、どの支払いで、いくら不足する見込みか」を先に伝えます。入金確認待ちの相手や、相談済みの窓口も書き添えてください。支払条件を変えたいときは、相手先へ事前に相談し、合意が得られる前に予定を変更済みとして扱わないようにします[1]。

借入返済が負担になっている場合は、取引金融機関へ返済を相談する前の整理も参照できます。経営全体の立て直しが必要な場合は、中小企業活性化協議会の公式案内から地域の窓口を確認してください。第一次段階の窓口相談は無料で、第二次段階で外部専門家等に依頼する場合は活動費等の一部負担があります[5]。

相談前には、以下の空欄だけでも埋めておくと状況を伝えやすくなります。公式の申込書ではありません。

相談メモ 記入欄
確認した日時と、使える残高 __月__日__時/__万円
最初の不足日・その日の支払い __月__日/____
期間中の最大不足額と日付 __万円/__月__日
未確定の入金と確認先 ____
同日順序・口座・休業日の未確認事項 ____
相談先と次に確認する日 ____

支払日が迫っている場合は、当社からの返信を待たず、取引金融機関や支払先への連絡を進めてください。

カチアゲでは、入出金予定や資金繰り表の作成・更新の整理について相談を受け付けています。支援内容は資金繰り表の作成・活用の相談で確認できます。数字や資料の整理を相談したい方は、入出金予定の整理を相談するから、分かる範囲の状況をお知らせください。初回相談は無料です。具体的な表の作成・継続支援の範囲と費用は別途ご案内します。

よくある質問

毎日、全項目を書き直す必要がありますか?

入出金がない日は、前日の残高を引き継げます。実績が出た項目と変更のあった予定を反映し、大きな支払日が近づいたら日付・金額・口座を再確認する進め方です。確認間隔は自社の状況に合わせます。

確認済みの予定だけでプラスなら安心ですか?

予定の変更や、まだ拾えていない支払いがあるかもしれません。プラスという結果だけで安全とは判断せず、根拠資料、同日の順序、口座別残高も確認してください。

参考資料・確認日

以下はいずれも2026年10月21日に本文を確認した公式資料です。個別の融資や返済条件は、取引金融機関等へ確認してください。