この記事では、3か月の架空例を使い、最初の1枚を作る手順を説明します。利益と現金がずれる理由は、利益は出ているのに現金がない理由で確認できます。

1.まず、残高と入出金予定の資料をそろえる

作成する月、金額の単位、集計する現金・預金口座を表の上部に書きます。たとえば10月から作るなら、出発点は9月末の残高です。途中の口座残高と月初の残高を混ぜないようにします。

手元にそろえる資料は次の5組です。

  • 残高を確かめるもの:通帳・入出金明細、現金出納帳、月次試算表
  • 入金を確かめるもの:発行済み請求書、売掛金一覧、取引先ごとの入金予定
  • 支払いを確かめるもの:受領した請求書、買掛金一覧、給与・家賃などの支払予定
  • 返済を確かめるもの:借入金の返済予定表
  • 臨時の支払いを確かめるもの:設備代金の支払予定や、税金などの納付に関する資料

最初からすべてを見積もろうとせず、確定済みの請求・支払予定から埋め、未確定の金額には根拠と確認日を添えます。未確認と「支払いなしの0円」は区別しましょう。

中小機構のJ-Net21も、月次試算表や通帳などから過去の動きを確認し、先の資金見通しを作る方法を案内しています。出典:J-Net21「資金繰り表を活用する」第3節

2.請求月ではなく、入出金する月に記入する

明細を「相手先・内容・入出金予定日・金額・根拠資料」の順に並べ、それぞれの月へ集計します。架空の例として、10月に請求した60万円が11月15日に入金される契約なら、予定表に入れるのは11月の入金60万円です。10月の売上と11月の入金を両方加算しません。

仕入代金も支払予定日で扱います。J-Net21の説明も、仕入から支払いまでの期間に合わせて記入月をずらす考え方です。出典:J-Net21「資金繰り表って何ですか?」各項目の算出

借入の返済予定表では、元金と利息を確認します。以下の例では元金返済を独立した行にし、利息は通常支払に含めます。同じ引落額を二重に入れないためです。設備代金も通常支払と分けます。

3.3か月の表で、前月繰越と翌月繰越をつなぐ

以下は計算方法を示すために作成した架空例です。実在企業の実績や改善効果を表すものではありません。単位は万円で、通常支払には仕入・人件費・家賃・利息などをまとめ、記載以外の入出金はないと仮定しています。税金など、この例にない支払いは実際の作成時に追加してください。

項目10月予定11月予定12月予定
前月繰越180150145
売上代金などの入金220260250
通常支払230215240
設備代金の支払0300
新たな借入による入金000
借入元金の返済202020
翌月繰越150145135

基本式は、翌月繰越=前月繰越+その月の入金合計−その月の出金合計です。この表の10月は180+220−230−20=150万円。11月は150+260−215−30−20=145万円です。10月の翌月繰越150万円が、そのまま11月の前月繰越になります。

表計算ソフトでは合計と繰越を計算式にすると転記を減らせます。ただし、入力する月や項目を間違えれば計算結果も変わるため、根拠資料との確認は必要です。

書式から始めたい場合は、日本政策金融公庫の各種書式ダウンロードの「18.資金繰り表・資金繰り表(簡易版)」と「19.資金繰り表(記入例)」を参照できます。公式の記入例PDFには、予定・実績の欄や翌月への繰越が示されています。本稿の表は説明用に項目を減らした独自例です。

4.予定を残したまま、実績と残高を照合する

実際に入出金したら、予定を消さずに同じ項目の「実績」欄へ記録します。元の予定が残っていれば、金額の違いなのか、入出金日が変わったのかを追えます。

先ほどの架空例で、10月の入金実績が210万円、通常支払実績が235万円、ほかは予定どおりだったとします。実際の翌月繰越は180+210−235−20=135万円。予定の150万円との差15万円は、入金が10万円少なく、支払いが5万円多かったことに分けられます。

次に、同じ10月末時点の実残高に照合します。対象が口座A・口座B・手元現金で、それぞれ80万円・50万円・5万円なら、合計は135万円。表の実績と実残高の差は0円です。予定と実績の差(予実差)は−15万円、記録と実残高の差(照合差)は0円と、別々に確かめます。

一致を確かめたうえで、11月の見通しの出発点を135万円に直します。入金差10万円が翌月への延期なら、その確認結果も11月の入金予定へ反映します。差額だけを「その他」で埋めないことが大切です。

残高が合わないときは、次の順で点検しましょう。

  1. 前月末と当月末で、集計対象の口座・現金と基準日がそろっているか。
  2. 通帳・明細の入出金が、表の実績と1件ずつ対応しているか。
  3. 自動引落し、振込手数料、現金払いの記入漏れがないか。
  4. 複数口座を合算する表で、対象口座間の振替を外部からの入金・外部への支払いとして重複集計していないか。
  5. 前月の翌月繰越と当月の前月繰越、各合計の計算範囲がつながっているか。

なお、月末残高がプラスでも、月の途中で支払いが先に来る場合があります。予定明細の日付を残し、大きな支払日前の残高も確認してください。表の3か月という期間や残高の水準は、安全性の基準ではありません。

作り始めるときに整理したいこと

まずは、対象口座の一覧と直近の明細、請求書、返済予定表をそろえ、確認できた数字から記入してみましょう。分からない項目は「資料がない」「日付が未確定」「残高が合わない」に分けて残すと、次に調べることが明確になります。

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本記事は一般的な作成手順を紹介するAI作成原稿であり、個別の税務・融資・投資判断や正式な専門家監修を示すものではありません。出典の確認日:2026年10月3日。

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